窒化とは、ワークを一定的な窒化剤に導入して、加熱と保温して、窒化剤の活性窒素原子をワーク表面に浸入することで、ワーク表面の化学成分、組織と性能を変える熱処理方法です。海外内窒化プロセスの発展過程は下記のように分けられます。
一、レアアース促進の迅速ガス窒化
ガス窒化の過程にあるレアアース促進剤を入れて、ワーク表面を活化して、窒素原子の吸収速度を早くして、窒化の周期を短縮するだけでなく、ワーク表面に小さいな窒化物を形成して、窒化後の組織と品質を改善します。その中、脆性レベル、窒化物レベルが1級に制御でき、そして、表面硬度をアップしました。(普通のプロセスと比べると、30——100HVアップした)
一般的な構造鋼の0.3mmの深さ要求に対して、普通の窒化プロセスを採用した場合、保温時間は30時間以上が必要です。レアアース促進剤を入れったら、保温時間が14時間、時間上で53%を短縮して、電気で40%を節約して、窒素ガスで35%を節約します。同時に、排気ガスの排出は35%を減少して、全窒化周期は32.7%を短縮します。
二、連続式ガス軟窒化及び発黒処理
普通のガス窒化熱処理は周期式ピット式炉またはバッチ式炉で行われています。大型のワークに対して、この設備及びプロセスは生産要求に満足できますが、中小型のワークに対して、この種類の炉でガス窒化を実施した場合、加熱不均一、浸炭層不均一、硬度不均一などの問題が出てきます。この以外に、周期式の窒化効果があまりよくないですので、操作が難しくなって、全てのロットのワークの品質が一致することを保証できません。
この発明は伝統思惟の短所を突破して、中小型ワークを連続炉にガス窒化をしてもらって、周期式炉の中にガス窒化の短所を解決しました。製品窒化後の品質と熱処理過程の一致性をアップするだけでなく、温度も時間も連続調整できるので、操作が便利になって、生産効率も大幅にアップしました。
三、塩浴窒化及びQPQ複合処理
最初の塩浴窒化は低温シアンと称して、温度が一般的に520——560℃です。常用の液体シアン塩浴は中性塩塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウムなどを使って、高速鋼工具だけに適応します。この以外に、液体硫黄窒素窒化と称する塩浴窒化もあります。調合指図は塩化バリウム30%、塩化ナトリウム20%、塩化カルシウム50%、粉末状の硫化亜鉄5%——10%(中性塩の総重量)です。塩浴の硫含有量が0.2%より高いです。一定的な量のアンモニアガス(NH3)を入れて、塩浴の繰り返しを促進します。プロセスのパラメーターは:温度が540℃——560℃、時間が90——120分です。
1.塩浴炭化窒素方法
海外は塩浴炭化窒素の方法を提出しました。軟窒化、Tenifer法、Tufftriding、新Tenifer法、Melonizing、Sulfinuz法、Sur-Sulf法等が含まれています。海外の塩浴炭化窒素はシアン物とシアン酸塩の溶液で行われて、溶液の中にシアン酸塩の熱分解及びほかの化学反応で拡散能力が有る窒素が発生して、溶液に置かれる鉄質ワークの表面はガス浸炭時と同じように触媒の役割をします。
2.QPQ塩浴複合処理技術
中国のQPQ塩浴複合処理技術は、「九五」期間に国家級重点普及項目です。QPQは英語のQuench-Polish-Quenchの始めのアルファベットの略語です。もともとの意味は焼入れ(迅速冷却)——研磨——焼入れ(迅速冷却)ですが、ある学者は研磨を外した塩浴複合処理と研磨を入れたQPQ技術を接合して、QPQ塩浴複合処理技術と称します。QPQ塩浴複合処理技術は下記の特徴を持っています。
(1)耐摩耗性能、耐疲労性能が良いです。大量の生産応用及びテストによって、この技術は工具や金型の使用寿命を2倍以上長くすることができます。厳しい回転と滑りの摩耗テストから見ると、45鋼や40Cr鋼はQPQ塩浴複合処理をした後で、耐磨耗性が高周波焼入より15倍以上高くて、20鋼浸炭焼入れより10倍以上高くて、硬クロムメッキとプラズマ窒化より2倍以上高いです。調質の45鋼はQPQ塩浴複合処理をした後で疲労強度が40%アップしました。
(2)良い防腐食性。45鋼はQPQ塩浴複合処理をした後で、大気とソルトミストのテストで防腐食性が発黒より70倍以上高くて、硬クロムメッキより16倍以上高げて、1Cr18Ni9Tiオーステナイトスレンスレより何倍も高いです。
(3)非常に小さな変形。QPQ塩浴複合処理後のワークの寸法と形状はほとんど変わりません。ベストプロセスの状態で、ワーク寸法の変形量はただの0.005mmです。ワーク形状の変化も非常に小さいです。(508mm×457mm×1.5mm)2Cr13ステンレス薄い板は処理後の平面度が0.5mm以下とのことを保証できます。ですから、この技術は普通の熱処理方法が解決できない硬化変形などの問題を解決できます。
(4)大幅に省エネができます。普通の熱処理技術と比べると、この技術処理は温度が低い、保温時間が短い、大幅に省エネができます。窒化焼入れと比べると、エネルギーの節約が50%以上に達成できます。
(5)公害無し。この技術は量産の条件で、各地の環境保護部署が生産現場で検査した結果は、各環境保護指標は全部国家環境保護排出の標準値より低いとのことです。DEGUSSA様はこの技術でドイツの環境保護奨を受賞しました。
QPQ塩浴複合処理技術の「複合」はこれが単一的な技術ではないことを示しています。「複合」はまず浸炭窒化と酸化工程の複合に体現されます。性能上では、高耐磨耗性と高防腐食性の複合です。工程上では、熱処理技術と防腐食技術の複合です。
五、塩浴チタン窒化
20世紀70年代に、ガス窒化の長時間、硬度不均一などの短所を変えるために、大量の工程技術者と工場の作業者が、窒化時に電気分解チタンを入れて、窒化速度が早くなって、窒化層が深くなるプロセスを開発しました。その時、チタンメッキ窒化と呼ばれています。そして、製品にテストして、チタン窒化と普通のガス窒化、塩浴窒化と比較テストを実施しました。
実際の生産によって、チタン窒化は窒化速度が大幅に早くなることができて、ワークの硬度も大幅にアップしました。ドリム、刃物、工具、金型の使用寿命も大幅にアップしました。特に高速鋼で作られたドリムと刃物などに対しては、ほかの窒化で刃が脆くて、使用寿命が短いの短所を克服して、寿命も大幅にアップしました。テストの結果から見ると、PVD膜メッキのドリムに対しても、チタン窒化が14.5倍の使用寿命をアップできます。
チタン窒化の実質をはっきりさせるために、予研磨したの38CrMoAl鋼金属サンプリングを普通窒化とチタン窒化を実施して、その後、もう一回研磨して(約0.02mmを研磨した)、2回カーボン複型をして、中国製のDX-301電子顕微鏡で窒化層電子顕微組織を観察します。
上述した結果から見ると、普通の窒化と同じように、チタン窒化はα鉄基底で拡散している粒の以外に、白い条塊状の亮相もあります。チタン——チタン拡散窒化後の亮相の数量はチタン窒化より大量に増加しますので、この亮相がチタンと関わっているかもしれません。
このテストから、チタンが下記の特徴を持っていることを証明しました。①チタン窒化は短時間以内に厚い、固い窒化層を得ることができます。8時間チタン窒化の深さは、60時間の普通窒化の深さより深いです。表面硬度は区別が有りません。12時間チタン窒化の有効硬化層は、60時間の普通窒化層より厚いです。表面硬度もすいぶん高いです。特に40Cr鋼です。8時間チタン窒化は、硬度も有効硬化層も60時間の普通窒化を超えました。②チタン窒素プロセスは窒化鋼だけでなく、全ての鋼鉄部品に用いられます。38CrMoAl、42CrMo、40Cr、20Cr、20号鋼を除いて、各型式のステンレス、高速鋼、合金工具鋼、ネジ鋼及び10号鋼、Y12鋼とインキ鋳鉄は全部チタン窒化を実施できます。③チタン窒化は良い耐ショート性能と疲労強度が有って、耐熱性、耐腐食性も良いです。窒化処理した3Cr2W8鋼の熱鍛造金型、パンチなどは、使用寿命がほかの方法で熱処理したものより長いです。④チタン窒化の処理時間が短い、低温で処理できて、ワークの変形が小さい、加工費用を節約できて、量産に相応しいです。この十年間、大連圣潔公司の社員は努力して、チタン窒化プロセスをテストしてまとめて、ドリム、工具、金型などの製品でロットテストを実施して、良い結果をもらって、発明特許2項を申請しています。
六、イギリスBODYCOTEと予真空ガス軟窒化処理
BODYCOTE(寧波)熱処理有限公司は本社がイギリスにあるBODYCOTE国際PLC(www.bodycote.com)の子会社です。この会社は熱処理加工と検測の世界一のブランドです。BODYCOTEグループ無錫工場の横式予真空ガス軟窒化炉は、世界でも先進な設備だと言えます。この設備は伝統のピット式ガス窒化炉の各短所を克服して、コストダウンだけでなく、炉の均一性、安定性、制御性と調整性が全部非常に良い。ですから、加工した製品は自動車、航空工業の高い技術標準要求に満足できます。そして、窒化した後で発黒処理も実施できます。
七、フランスHEF及びSURSULF塩浴表面窒化処理技術
1.SURSULFの優越性
SURSULF過程はHEF会社が開発した先進な表面処理技術です。ほかの窒化プロセスと比べると、下記の優越性を持っています。
(1)公害なし。全過程にはほとんど汚染が有りません。SURSULF炉の中のシアン濃度が0.8%低いです。多くの状況で、例えばPerkinsでシアンの濃度が0.4%——0.5%です。これは現在世界で一番低いです。ほかの過程には、シアン濃度が2%——5%です。これによって、SURSULF過程は世界でEnvironmentalFriendlyProcess”or“EnvironmentalAcceptableprocess”(環境友好の過程或いは環境が認めた過程)と呼ばれています。
(2)高性能。ほかの表面方法と比べると、ワークはもっと高い耐疲労強度、耐磨耗性、表面硬度と耐腐食性、及びもっと低い表面摩擦係数が有ります。ほかの窒化表面処理と比べると、もっと良い表面外観品質が有ります。その原因の一つは連続自動屑除去のシステムを採用して、塩浴炉がずっときれいな状態に置かれるからです。ワーク表面化合層の厚みと構造はk2sの量によって調整できて、異なる場合の要求に満足できます。例えば、磨耗、点腐食と疲労の問題、または咬合、粘着と引っ掛かる問題を解決できます。ですから、非常に良い性能を持っています。
(3)高効率。塩浴炉の中にリチウム(Li)などの元素を入れたので、窒化の潜在能力を大幅にアップします。同じような化合物の厚みと拡散層の厚みに達成する条件で、処理時間が大幅に短くします。一般的に、処理時間が30分——120分だったら、化合物の厚みが10——30μmに達成できます。
(4)高精度。ガス窒化と比べると、ワークの変形が非常に小さいですので、高精度の部品要求に満足できます。
(5)適応性が強いです。各種の黒い金属(鋼、鉄、鋳鉄、焼結鉄など)及び形状が複雑な構造部品を処理できます。
(6)使用は便利です。操作もメンテナンスも簡単です。炉の掃除は1週間1回でいいです。
2. SURSULFプロセス技術とほかの熱処理プロセス技術との比較
ガス炭化窒素プロセスNITEMPERまたはほかの同類ガス窒化処理、例えばINDURE、TOUG-HNITE、BELLなどと比較します。ガス炭化窒素プロセスは一般的に、30%アンモニアガスを入れた吸熱雰囲気で行って、温度が570℃、これらのガス窒化の処理時間が4——8時間が必要です。全ての鋼製ワークに適応しますが、ワークの変形が発生します。SURSULFプロセス技術を採用したら、下記の優勢が備われています。塩の化学成分なので、全ての鋼と鋳鉄部品を処理できます(NITEMPERと違っています。遊離する黒鉛は既に塩炉に溶解されたので、化合層に汚染が発生しない)。SURSULFプロセスはε相化合層を形成しますので、もろくないです(良い表面抗疲労強度を持っているから)。γ‘+ε混合相の化合層よりもっと良い耐磨耗性と耐腐食性を持っています。この以外に、処理時間が短い、生産効率が高い、投資が少ない、熟練者が要りません。
(来源:《職業》2011/26期から選択した)